6月10日、スペイン・カタルーニャ自治州は人文科学分野で功績をあげた人物に贈るカタルーニャ国際賞を、村上春樹氏に授与しました。受賞スピーチにて村上氏は東日本大震災と福島第一原発事故に言及し、効率優先の政策が今回の過ちを引き起こしたと述べました。
彼は道路や建物と違って簡単に修復できないもの、即ち「倫理や規範」に触れ、効率や便宜といった考えが唯一の被爆国である日本を世界第3位の原子力依存国にまで押し上げたことを嘆きます。
そして、ヒューマニティの再生がわれわれ全員の仕事だと訴え、「夢を見ることを恐れてはいけない」としてスピーチは締めくくられています。
地震から3か月がたった今も、多くの人が困難な状況での生活を余儀なくされ、また国民全体が希望を失い鬱蒼とした雰囲気が漂っています。それは、国外にいても十分に感じます。
村上氏がスピーチの中で述べていたように、日本人は我慢を美徳とする文化を持ち、それが震災後の混乱を防いだことは海外のメディアでも称賛されました。確かにそれは日本人として誇りを持てる部分です。しかし、それにしてもこの非常事態の中政争に明け暮れる政府・官僚、また正確な情報を即座に公開しない東京電力(及びその背後で利益を享受している者たち)に対しては、声を上げるべきだと思います。
福島第一原発の影響により、ドイツでは25万人規模、スイスでも2万人規模の脱原発デモがありました。しかし、当の日本でこれまで起きたデモは最大でも1万5千人規模です。日本人として、日本の今後の在り方を真剣に考え、声を上げていくことが求められていると感じます。
15 Jun 2011
12 Jun 2011
11 Jun 2011
「鉄の骨」
建設業界で「必要悪」とされている談合をテーマにした企業小説。
<あらすじ> 主人公の平太は入社4年目にしてゼネコンの「談合課」に異動となり、談合が常態化している現実を知る。 正攻法でない入札の形態に違和感を覚えつつも、談合を排せない業界の性質に染まらざるをえない。 それにより、社会に出て別の道を歩み始めた銀行員の彼女とも、次第にすれ違うようになる。 そんな折、2000億円という大型の地下鉄工事案件が公示される。今回も談合にて応札企業が決定してしまうのか…。
談合という一見とっつきにくいテーマですが、主人公が理想と現実の狭間でもがく姿は非常に共感しやすく、 建設土木業界に詳しくなくとも楽しめます。
また、業界独自の慣習・考え方に染まってゆく主人公、そしてその彼女が別々の道を歩み、 徐々に心が離れていく描写が非常にうまい。(彼女は素敵な先輩バンカーに心移りしていく…) そして、ラストの展開はやはり読者を唸らせるものがある。一読の価値あり、です。
| 鉄の骨 (2009/10/08) 池井戸 潤 商品詳細を見る |
<あらすじ> 主人公の平太は入社4年目にしてゼネコンの「談合課」に異動となり、談合が常態化している現実を知る。 正攻法でない入札の形態に違和感を覚えつつも、談合を排せない業界の性質に染まらざるをえない。 それにより、社会に出て別の道を歩み始めた銀行員の彼女とも、次第にすれ違うようになる。 そんな折、2000億円という大型の地下鉄工事案件が公示される。今回も談合にて応札企業が決定してしまうのか…。
談合という一見とっつきにくいテーマですが、主人公が理想と現実の狭間でもがく姿は非常に共感しやすく、 建設土木業界に詳しくなくとも楽しめます。
また、業界独自の慣習・考え方に染まってゆく主人公、そしてその彼女が別々の道を歩み、 徐々に心が離れていく描写が非常にうまい。(彼女は素敵な先輩バンカーに心移りしていく…) そして、ラストの展開はやはり読者を唸らせるものがある。一読の価値あり、です。
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4 Jun 2011
トルコのFacebook事情
SocialbakersがFacebook参加者の国別データを公開しています。
これによると、1位が米国で150百万人(まぁ発祥の地だし)、2位がインドネシア(ちょっと意外)、3位が英国(これも何となく納得)、そしてなんと4位がトルコでした。その後はインド、メキシコ、フィリピン、フランス…と続きます。ちなみに日本は200か国中33位で370万人程度。今後はもっと増えるのかな。
それにしても、トルコの総人口約7,400万人に対して40%以上の人がアカウントを持っていることになる。下記の通りこの6か月で500万人が参加したとのこと。

しかも都市別ランキングだとジャカルタに次いでイスタンブールが2位、アンカラが7位に入ってるし。ビジネス用に複数アカウントを持ってたり、デートサイトとして使っている人も多いという話は聞いたことがあるけれど、この結果は非常に興味深い。
ちなみに現時点のFacebook参加者は全世界で7億人とのこと。ロシアや中国でも使えるようになれば、更に増えるのでしょう。世界がますます小さくなってゆく気がします。
これによると、1位が米国で150百万人(まぁ発祥の地だし)、2位がインドネシア(ちょっと意外)、3位が英国(これも何となく納得)、そしてなんと4位がトルコでした。その後はインド、メキシコ、フィリピン、フランス…と続きます。ちなみに日本は200か国中33位で370万人程度。今後はもっと増えるのかな。
それにしても、トルコの総人口約7,400万人に対して40%以上の人がアカウントを持っていることになる。下記の通りこの6か月で500万人が参加したとのこと。
しかも都市別ランキングだとジャカルタに次いでイスタンブールが2位、アンカラが7位に入ってるし。ビジネス用に複数アカウントを持ってたり、デートサイトとして使っている人も多いという話は聞いたことがあるけれど、この結果は非常に興味深い。
ちなみに現時点のFacebook参加者は全世界で7億人とのこと。ロシアや中国でも使えるようになれば、更に増えるのでしょう。世界がますます小さくなってゆく気がします。
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29 May 2011
「百年たっても後悔しない仕事のやり方」
ライフネット生命代表取締役社長である、出口治明さん著「百年たっても後悔しない仕事のやり方」を読了。

出口さんは1972年に日本生命に入社後、ロンドン現地法人社長などを経て同社を退職され、
2008年に岩瀬大輔さんと共にライフネット生命保険を開業されました。
同社は、「どこよりも正直な経営を行い、どこよりもわかりやすく、シンプルで便利で安い商品・サービスの提供を追求する」という理念のもとに設立され、開業3周年を迎えた2011年5月時点で保有契約件数7万件を突破し、各種顧客満足度調査などでも第1位を獲得するなど、急成長を遂げている会社です。
以前ある講演会にて出口さんのお話を伺う機会があり、彼の膨大な読書量に基づく見識の深さ、鋭い洞察力、聴衆を引き付ける語り口に非常に感銘を受けたのを覚えています。
本書では彼のこれまでの仕事のやり方、仕事に対する考え方を纏めた内容となっており、どの世代が読んでも為になる内容だと思います。以下、印象に残った個所を引用。
●「出社前に一時間、新聞を複数紙読んでくるのが社会人だ」
社会人1年目に先輩に言われ、以後40年新聞を複数紙(現在は3紙)を比較しながら読むことが日課になっているそう。
これ、言うは易し行うは難き…。まずは日本の新聞+英字新聞1紙を目標にしたいところ…。
●人との出会いを大切に
・会いたいと思った人にはすぐに会いに行く
・食事やお酒に誘われたら、誰であろうと断らない
・呼ばれたらどこにでも行く
仕事は人間と人間で作り上げるもの、という考えのもと、日本・海外関係なく人と会うことに積極的であったとのこと。誰でも新しい人に会うことは億劫に感じることがあるけれど(特に海外だと)、この基本的な姿勢を貫けるところがすごい。見習わなくては。
●古典の大切さ
『人間がどのように生きて、苦労して、バカなことをやり、社会を作ってきたか』を古典は教えてくれる。
“歴史の中で時代や社会の変化に翻弄されながら生き変わり死に変わりしていく人間について学んで、そこから人が生きていくことの知恵を習得していれば、自分の短い一生での浮き沈みに簡単に負けることはない、ちゃんと遠くを(自分の明日を)見る元気もついてくる”(p.180)
本書ではサラッと綴られていますが、「古典の重要性」は出口さんが何度も強調されている点で、このお話を伺ってから、新著などに目移りがちであった自分の読書習慣を反省、避けがちであった古典も手に取るように。
まだまだ読書量は足りていないものの、実際何か判断に迷った時、歴史上の人物の判断・行動を参照することが増えた気がする。(広田弘毅に比べたら自分の運命なんてちっぽけだなぁ、とか。あ、これは古典じゃないが…)
以上、機会があれば出口さんの講演などに参加されることをおススメしますが、時間がない方などはまずは本書を手に取られてはいかがでしょうか。
出口さんは1972年に日本生命に入社後、ロンドン現地法人社長などを経て同社を退職され、
2008年に岩瀬大輔さんと共にライフネット生命保険を開業されました。
同社は、「どこよりも正直な経営を行い、どこよりもわかりやすく、シンプルで便利で安い商品・サービスの提供を追求する」という理念のもとに設立され、開業3周年を迎えた2011年5月時点で保有契約件数7万件を突破し、各種顧客満足度調査などでも第1位を獲得するなど、急成長を遂げている会社です。
以前ある講演会にて出口さんのお話を伺う機会があり、彼の膨大な読書量に基づく見識の深さ、鋭い洞察力、聴衆を引き付ける語り口に非常に感銘を受けたのを覚えています。
本書では彼のこれまでの仕事のやり方、仕事に対する考え方を纏めた内容となっており、どの世代が読んでも為になる内容だと思います。以下、印象に残った個所を引用。
●「出社前に一時間、新聞を複数紙読んでくるのが社会人だ」
社会人1年目に先輩に言われ、以後40年新聞を複数紙(現在は3紙)を比較しながら読むことが日課になっているそう。
これ、言うは易し行うは難き…。まずは日本の新聞+英字新聞1紙を目標にしたいところ…。
●人との出会いを大切に
・会いたいと思った人にはすぐに会いに行く
・食事やお酒に誘われたら、誰であろうと断らない
・呼ばれたらどこにでも行く
仕事は人間と人間で作り上げるもの、という考えのもと、日本・海外関係なく人と会うことに積極的であったとのこと。誰でも新しい人に会うことは億劫に感じることがあるけれど(特に海外だと)、この基本的な姿勢を貫けるところがすごい。見習わなくては。
●古典の大切さ
『人間がどのように生きて、苦労して、バカなことをやり、社会を作ってきたか』を古典は教えてくれる。
“歴史の中で時代や社会の変化に翻弄されながら生き変わり死に変わりしていく人間について学んで、そこから人が生きていくことの知恵を習得していれば、自分の短い一生での浮き沈みに簡単に負けることはない、ちゃんと遠くを(自分の明日を)見る元気もついてくる”(p.180)
本書ではサラッと綴られていますが、「古典の重要性」は出口さんが何度も強調されている点で、このお話を伺ってから、新著などに目移りがちであった自分の読書習慣を反省、避けがちであった古典も手に取るように。
まだまだ読書量は足りていないものの、実際何か判断に迷った時、歴史上の人物の判断・行動を参照することが増えた気がする。(広田弘毅に比べたら自分の運命なんてちっぽけだなぁ、とか。あ、これは古典じゃないが…)
以上、機会があれば出口さんの講演などに参加されることをおススメしますが、時間がない方などはまずは本書を手に取られてはいかがでしょうか。
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22 May 2011
「コンスタンティノープルの陥落」
イスタンブールに来て、まず最初に読み始めたのが塩野七生著「コンスタンティノープルの陥落」。歴史の詳細はこちら。
330年建設されて以来、東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の首都として難攻不落を保っていたが
1453年オスマン帝国の侵略により陥落したコンスタンティノープル(現イスタンブール)。
古くからアジアとヨーロッパを繋ぐ要衝として栄えたこの都市を手に入れるため、約10万ものオスマン帝国軍を率いて総攻撃を仕掛けたのは、当時21歳のメフメット2世。東西の歴史・文化が交錯する世界にも稀有なこの都市の魅力が、この若者に征服への渇望をもたらしたことは想像に難くありません。
1つの都市を手中に収めるというのは、一体どんな気持ちなんでしょう。
ボスポラス海峡を船で渡る度に、この都市の歴史に想いを馳せずにはいられません。
330年建設されて以来、東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の首都として難攻不落を保っていたが
1453年オスマン帝国の侵略により陥落したコンスタンティノープル(現イスタンブール)。
古くからアジアとヨーロッパを繋ぐ要衝として栄えたこの都市を手に入れるため、約10万ものオスマン帝国軍を率いて総攻撃を仕掛けたのは、当時21歳のメフメット2世。東西の歴史・文化が交錯する世界にも稀有なこの都市の魅力が、この若者に征服への渇望をもたらしたことは想像に難くありません。
1つの都市を手中に収めるというのは、一体どんな気持ちなんでしょう。
ボスポラス海峡を船で渡る度に、この都市の歴史に想いを馳せずにはいられません。
市民の通勤の足ともなるVapur(フェリー)
夕日に浮かぶブルー・モスク
30 Apr 2011
海外転勤
3月、4月は仕事もどたばたしていた上に海外への転勤準備が重なり、更新が滞ってしまった・・・
4月の半ばに無事イスタンブールへ赴任し、こちらでの生活を始めました。
新しい職場は日本人が実質1人で後は英国人1人+トルコ人10人。
担当業務ごとに個室があるため、プライバシーもへったくれもない東京のすし詰めオフィスに比べると、だいぶ過ごしやすい。
こちらで働き始めて一番実感したのは、東京では自分がいかに頑張っていることを“見せるか”
を頑張っていたということ。
東京での上司はサービス残業などを求めない人で、彼自身も18時代に帰宅していた。
それでもやはり皆平均して21時くらいまでは働いていたし、やる事が溜まればタクシー帰りの日もあった。
仕事の大半はメールと電話で処理可能なんだから、在宅勤務だって全然可能じゃんといつも不満に思ってた。(そしてそれを上司にぶつけ、即却下されたことも・・・)
でもやっぱり周りに合わせ、平日は自分の時間なんてほとんど取れなかった。
そして、遅く残っている程「頑張ってるねー」と見做されてた。
表面上は残業をなくす方針になっているけれど、やっぱり上の人達の頭には昔の体育会的な考えがあって
ツラい思いをしてる人ほど評価されてる。(だから皆仕事はツラいもの、として割り切ってる)
こっちでは皆18時前には絶対帰る。やる事さえきちんとやってれば、誰も文句は言わない。
仕事の成果を決めるのは量ではなく質。
人により好みはあるだろうけれど、自分はこの自由な環境で初めてのびのびと仕事をできているように感じる。
4月の半ばに無事イスタンブールへ赴任し、こちらでの生活を始めました。
新しい職場は日本人が実質1人で後は英国人1人+トルコ人10人。
担当業務ごとに個室があるため、プライバシーもへったくれもない東京のすし詰めオフィスに比べると、だいぶ過ごしやすい。
こちらで働き始めて一番実感したのは、東京では自分がいかに頑張っていることを“見せるか”
を頑張っていたということ。
東京での上司はサービス残業などを求めない人で、彼自身も18時代に帰宅していた。
それでもやはり皆平均して21時くらいまでは働いていたし、やる事が溜まればタクシー帰りの日もあった。
仕事の大半はメールと電話で処理可能なんだから、在宅勤務だって全然可能じゃんといつも不満に思ってた。(そしてそれを上司にぶつけ、即却下されたことも・・・)
でもやっぱり周りに合わせ、平日は自分の時間なんてほとんど取れなかった。
そして、遅く残っている程「頑張ってるねー」と見做されてた。
表面上は残業をなくす方針になっているけれど、やっぱり上の人達の頭には昔の体育会的な考えがあって
ツラい思いをしてる人ほど評価されてる。(だから皆仕事はツラいもの、として割り切ってる)
こっちでは皆18時前には絶対帰る。やる事さえきちんとやってれば、誰も文句は言わない。
仕事の成果を決めるのは量ではなく質。
人により好みはあるだろうけれど、自分はこの自由な環境で初めてのびのびと仕事をできているように感じる。
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