22 Sept 2012

脱・直訳英語!

どうやったら英語が上達するの?と聞かれることがある。
帰国子女じゃないのにTOEIC満点というのが信じられないらしい。

(そもそもスピーキングもライティングもないTOEICが本当の英語力を反映しているとは思えないけれど…そして帰国子女じゃなくても留学経験がなくても英語がネイティブ並な外国人はたくさんいるけれど…)

で、考えたところ、語学学習に対する発想の転換が自分の中では大きなターニングポイントだったかと思う。

それは、日本語から直訳しようと思うな!ということ。

誰しも最初は母語をベースに外国語を学ぶと思う。でも、基礎的な単語や文法を覚えた後は、その言葉の構成に沿って学習を進めるべき。なぜなら、言葉は社会的・文化的背景に基づいて作りだされたものであり、ある人々が“世界をどう区切っているか”の指標だから。

だから、必ずしも母語に置き換えることができない表現があるのは当たり前のこと。それを無理矢理直訳しようとするから、混乱するのだと思う。

代表的なのは「I miss you」という表現。
外国では一般的に使われているけれど、日本語だとイマイチ当てはまる表現がない(そして日本語を学習している外国人に、これ日本語で何て言うの?と聞かれて一番困る表現…)。ニュアンスが近いのは「あなたがいなくて寂しい」「愛おしい、会いたい」などでしょうか。でもちょっと違う感じ。

こういう場合、直訳しようとするのではなく、その表現が使われてる場面・文脈・話者の感情を読み取り、その言い回しを自分のものにしちゃうのが一番だと思う。使っているうちに、適切な用法が身についてくるはず。

日→英の転換も同様で、「お疲れさま」などはなかなか適切な表現がないので、その場面に応じてネイティブが使う表現を真似っこするのがベスト。最初は丸暗記でも、徐々に自分の表現になってくるもの。

尚、英語とスペイン語など、近い言語については直訳もかなり可能だと思う。そもそも日本語と英語はかけ離れた語族に属するので、母語を土台とした考え方から抜け出そうというのが主旨。

日本語と起源が近いと言われているトルコ語であれば、語順や主語の省略など日本語をベースに理解しやすいことは多いです。

8 Sept 2012

天国に行けるから犯罪は許される?

The Economistで面白いデータが紹介されていました。

The Devil's in the deterrent (悪魔の抑止力??)

オレゴン大とカンザス大の教授によるこちらの研究に基づき、67ヶ国の犯罪率と宗教信仰の傾向(天国/地獄の存在を信じているか)の相関性を調査したもの。

下のチャートが示しているのは
縦軸:犯罪率に関する標準偏差(67ヶ国の平均値との差)
横軸:天国の信仰率マイナス地獄の信仰率



面白いのは、天国を信じている人が多い国(ベネズエラ、コロンビア、ブラジルなど)ほど、犯罪率が高いということ。
いつかは赦されるという感覚が犯罪に対する枷を外しているということでしょうか。

まぁでも人間が弱い存在である以上、ネガティブな行為に対してアメとムチのどちらが効果があるかと言われればやはりムチ(=地獄、刑罰)なのかもしれません。

調査した国全体で見ても、天国の存在を信じている人の割合が多いようです。あまり宗教には詳しくないので、天国と地獄の存在は対として認識されているものと思っていましたが、全然そんなことはないんですね。