31 Dec 2011

2011の振り返り

昨年の初めにさりげなく手帳に記したNew Years Resolutionの達成度を振り返りたいと思います。


①To get confidence in myself―自分に自信をつけること。
達成度:60%
理由:年初よりタイでの大きな2案件の入札、及びその後の海外転勤により仕事面では自分の出して来た結果に多少の自信が持てるようになったから。プライベートではジム通い・読書・語学の習得(英語&トルコ語)・芸術活動により自己鍛錬に励むことができた。でもまだまだ不十分。


②To become fluent in English (not only in Business)―英語力の向上
達成度:70%
理由:読み書きについては日本在住時同様継続。それに加え、海外移住により毎日BBCやCNNを聴き、また日本人が一人の職場環境上毎日英語での会話が必須に。その為、外国語を話す際に一番重要となる“間違うことへの恐怖”はかなりなくなったかと思う。但し、日常会話や仕事の内容を別とした、政治や経済に関する深い議論を行う機会があまりなかったため、積極的に機会を作り更なる英語力の向上に努める必要あり。


③To prepare for Grad School and score up in TOEFL―大学院進学準備とTOEFL点数アップ
達成度:0%
理由:前者については2月に海外転勤が決まり、大学院進学時期を変更せざるを得なかった為ゼロ。そしてトルコ移住後は半年トルコ語学習をメインに行っていた為、TOEFLは勉強せず(それにしても漠然とした目標だったなぁ…)これは2012年の課題。


④To live everyday with 120% and make every effort in everything―全ての事に120%の力を注ぐ
達成度:30%
理由:毎日努力して生きるという事だけれど、そもそもの目標が曖昧すぎるので達成度は低。


総括:2011年は(幼少期を除くと)初めての海外移住、そして英語圏外での生活・仕事と今年は大きな変化があり、始めの3ヵ月は毎日必死だった。ストレスで体調を崩したり、出張が多かったりでその日その日を精一杯生きることしかできず、長い目で自分の進むべき方向をじっくり考え、そしてそれに向かって具体的なアクションを取れなかったのが大きな反省。
一方で、海外での仕事や生活に対する免疫がつき、今後どんな国でも生きていける自信がついた。また、トルコという政治・経済・文化的に非常に興味深い国に住み、色んな国の友人と出会い、中東や欧州の変化を眺め、歴史や芸術に触れ、人間としての教養や考えの深さは(微量ながら)養えたと思う。これは引き続き継続していきたい。

19 Dec 2011

「ウーマンエコノミー」

・世界全体で10億人の女性が労働力に加わっている。
・高等教育における女子学生の割合は、世界で47%である。
・世界中の商品分野における消費のうち、少なくとも64%は女性によるものか、女性の影響を受けたもの。


本書(原書「Women Want More」)は上記調査データを基に、世界中で一万二千人もの女性たちにインタビューし、それぞれの家計のCFOである彼女たちの考え、ニーズ、ウォンツ、物語を分析したもの。


膨大なデータベースに基づいた本書から学べるのは、世界中どこのどんなバックグラウンドを持った女性たちでも、結局は皆似通った悩みや苦労を抱えているということ。
日々仕事に家事に趣味とやることは山積み、優先順位をつけるのに一苦労で自分のための時間がなかなか取れず、少しでも自分に代わって時間を作り出してくれる商品を探している。


女性が最も関心を示し且つ不満を持っている分野として、本書では具体的に食、フィットネス、美容、ファッション、金融サービス、医療の6項目につき考察。
例えば、食の分野では全てのライフステージにおいて女性は少し値段が高くてもより質の良いもの・体に良いものを選ぶ傾向にあり、そのための食材・調理器具などにもこだわり、且つ少しでも必要な買い物時間・調理時間が短くなることを求めている。
これら多様なニーズをうまく捉えた事例として、家庭に必要なものを全て揃え且つ低価格で提供する英テスコや、手軽で安全なオーガニックの冷凍食品を販売する米エイミーズ・キッチンなどを紹介。


後半では、世界各国の女性たちを成熟経済圏(ヨーロッパ、日本)と新興経済圏(BRICs、メキシコ、中東)に分け、それぞれの女性たちがどのようなライフスタイルを送り、どんな不満を日々感じ、どのようなことから幸福感を得ているのかを分析。
国により教育の普及度、出産・育児制度の充実度、家事負担に関する考え方、宗教的価値観は異なれど、どこの地域でも女性は自分の時間を取るために多大な苦労を強いられていることがわかる。


一方で、機会があれば女性は世界、特に他の女性に利益をもたらす製品やサービスを買おうとする傾向がある。心と体の健康を高め、環境を守り、教育を支援し、困っている人に手を差し伸べ、愛情や人とのつながりを強める、といった目的のために行動を取ることは、女性顧客を対象にする企業にとって非常に重要になるでしょう。

18 Dec 2011

「Ray」

盲目のR&B歌手兼ピアニストであるレイ・チャールズ・ロビンソンの伝記映画「Ray」。

彼は緑内障のため6歳で失明したが盲学校に通いながらピアノを習い、バンドを組みツアーを行ううちに頭角を表しレコード会社と契約。麻薬の常用に悩みつつも、ミリオンセラーを生み出し米国で最も偉大なシンガーの一人に数えられている。

2004年に公開された本作で主演のジェイミー・フォックスはアカデミー主演男優賞を獲得。レイ・チャールズのまさに映画のような人生もさることながら、何よりもジェイミー・フォックスの演技が素晴らしい。それだけでも観る価値あり。(ところで彼がジュリアードでピアノを学んだほどのミュージシャンだったとは知らなかった。。。)

11 Dec 2011

おススメトルコ料理

トルコと言えばフランス料理・中華料理と並んで宮廷に歴史を持つ世界三大料理として有名…なはずが実際にこの事実はあまり知られておらず、外国人にはトルコ=ケバブと見做されているのが現状。
もちろんケバブにも色んな種類があり美味しいのですが、トルコでは地の利を生かし新鮮な魚も豊富に味わえます。


ヨーロッパ側のBesiktas(ベシクタシ)やアジア側のKadikoy(カドゥキョイ)にはFish Marketがあり、季節ごとに色んな料理が売られています。(衛生環境については個人の判断で…)


魚市場


調理方法がいまいち謎な魚も…


魚は冬が本場。ということで冬の一番のお薦めはBuglama(ブーラマ)と呼ばれる、スズキやサバ等をトマトソースやホワイトソースで煮込んだ料理。


お店によって味付けや中身は異なりますが、薄味で日本人の口にも非常に合います。海岸沿いのレストランには大抵あるかと。


他にはMidye Dorma(ミディエ・ドルマ)というムール貝にピラフが詰められた料理も有名。
露店でも売られておりそちらについてはお腹の保証はつきませんが、これまた日本人の好みにあう一品で、シーフードレストランにはほとんど置いてあります。

引き続き、トルコの食事情もアップしていけたらと思います。


8 Dec 2011

「NINE」

イタリアの映画監督、フェデリコ・フェリーニによる自伝的映画「8 1/2」がブロードウェイミュージカルとなったものを再映画化した「NINE」。

監督は「シカゴ」「Sayuri」などのロブ・マーシャル。(彼、もともとは舞台振付師だったのね…)主人公の映画監督グイドを演じるのは「There will be blood」でアカデミー主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイス。そして彼を取り巻く女性達としてマリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ニコール・キッドマン、ケイト・ハドソン、ジュディ・デンチ、ソフィア・ローレン等々が出演。



そんな豪華女優陣に負けず存在感を放っていたのがBlack Eyed Peasのファーギーことステイシー・ファーガソン。ダンスも含め彼女が歌う「Be Italian」のシーンが一番の見どころ。(というか、ペネロペ・クルスはまだしもニコール・キッドマンがこのチョイ役で出演する必要があったのか?はちょっと謎)

3 Dec 2011

優しい成功哲学

スイスの哲学者Alain de Bottonが語る"A kinder, gentler philosophy of success"。素晴らしい内容だったので紹介します。


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21世紀を代表する「ご職業は?」という質問。


これは現代の人間にとっていかに自身の経歴が人生の成功を決定づける重要な要素になっているかを示している。
(一般的に考えられる)華やかなキャリアを持つ人はそれを鼻にかけ、一方キャリアが人より劣っていると感じると人は非常に不安になってしまう。


その背景にあるのが、人は皆平等という前提に基づき誰もが抱いてしまう他者への妬みと、「勝ち組」「負け組」という発想。そして成功も失敗もすべて自分自身に原因があると考え、失敗して他者から嘲笑されることを恐れる。


しかし、世の中の事柄は多くが偶然や事故等の環境的要因に左右されているし、全てのことに成功するなんて不可能なこと。
何よりも重要なのは“自分が考えに基づいた”成功をするということ。なぜなら成功した後に、それが自分の本当に望んでいたものではないと分かることほど、不幸なことはないからだ。
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“他者を基準にした幸福”はまさに現代人(特に日本などの先進国)が抱える病だと思います。他人と同じであることや皆が賞賛するものを求める続けることは安心感という甘い蜜を与えてくれますが、求め続けた後にふと後ろを振り返ると自分の理想とは全くかけ離れた“他者の人生”を歩むことになっているかもしれません。

自分の中に確固たる芯を持ち続けることは非常に難しく、強い精神を要求します。しかし、その揺るがぬ一本の槍を腹に据えることで本当に自分固有の人生を全うすることができるのではないでしょうか。

そんな人生を歩めるよう、日々努力したいものです。

24 Nov 2011

Boots on the ground

The Economist紙が米軍の配置状況(陸軍、海軍、空軍、海兵隊の駐留数)の推移をグラフに纏めています。(元の記事はこちら。)


65年~70年代にアジアにおける駐留数が激増しているのはベトナム戦争の影響ですが、現在では全体の約10%程度にとどまっています。しかし、先日のニュースによると、クリントン国務長官もイラクとアフガンへのこれまで10年の軍事努力の重点を、少なくとも今後10年はアジア・太平洋へシフトさせると明言しており、今後は中国けん制に力を入れ始めるでしょう。

イラク戦争後は中東での駐留数が急増しましたが、逆にこれまではほとんど中東に配置されていなかったという事実も驚きでした。また、総じて言えるのは紛争は絶え間なく発生しているのに、米国がいかにアフリカを重視していないかということでしょう。おそらく、米国自身の安全保障に関わる喫緊の課題がないからだと思いますが、ここまで少ないとは思いませんでした。

一方、先日FastCompany紙がこんな記事を紹介していました。
内容は、アフガニスタンに駐留する米兵の為、Skypeがオンラインで子供の出産に立ち会えるサービスを提供しているというもの。




現在、米国では5歳以下の子供約80万人以上が兵役に従事する親(片親or両親)を持っており、その為に別離を余儀なくされているとのこと。 いくらテクノロジーが発達したとはいえ、幼少時代に肉親と(物理的に)一緒の時間を過ごすことが子供の成長にとって大事ということは言うまでもありません。一日も早く軍が不必要になる世界が実現することを願います。

17 Nov 2011

イラクという国

こちらで通っている語学学校にイラク人のクラスメイトがいました。(今はクラスが変わったので過去形)

彼はモデルになれるんじゃないかというくらい美形で、私より5歳も年下(に全く見えない)。
いつも笑顔でクラスのムードメーカーだった彼。エジプト人のクラスメイトとは母語のアラビア語で会話するものの、英語はネイティブ並みで発音も非常に綺麗。そしてキリスト教徒。(英語はアメリカのドラマや映画を見て勉強したらしい)

トルコでは翻訳の仕事をやっていて、2年前に兄弟・従妹と共に車でイラクから来たそう。(ちなみにご両親は戦争で亡くなり、兄弟も皆ご両親は違うとのこと)
彼の出身地MosulからIstanbulまでは距離にして約1,800km、ぶっ続けで運転しても一日近くかかるよう。


大きな地図で見る

そんなバックグラウンドなんて微塵も感じさせない、明るい彼。ニュースでは毎日の様にイラクでのテロや被害の様子が流れていたけれど(最近は減った)、恥ずかしながらイラク人の友達ができて初めてイラクという国を身近に意識したので、ちょっと歴史を紐解いてみました。

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人類最古の文明として知られるメソポタミア文明発祥の地であり、イスラム帝国、オスマン帝国、イギリス帝国の時代を経て、イラク王国として1932年に独立。58年に共和国となるも79年に就任したサダム・フセイン大統領統治下、戦争が勃発。

80-88年のイラン・イラク戦争、90-91年の湾岸戦争により経済制裁を受け、国際社会から隔離。03年のイラク戦争を最後に、20年以上に亘る戦争は終結したものの老朽化・破壊されたインフラが約3千万人の国民の生活・国の発展の妨げとなっている。

しかし、07年後半からは警察や軍などの治安部隊の増強により治安の改善が進み、また原油等の豊富な天然資源やインフラ整備のニーズを中心に世界各国が官民を挙げてイラクでのビジネスに積極的に乗り出している。日本企業もJICAの資金協力により発電所や橋梁・道路の建設事業に取組んでいる。

イラク国内での支援を効率的に進めるべく、JICAは09年7月にクルド自治区のエルビルに、11年8月には首都バクダッドにも事務所を開設。ハード面だけでなく人材育成や技術協力プロジェクトの開始など、ソフト面での協力にも力を入れているとのこと。

イラクの民族構成はアラブ人が8割、クルド人が2割で他はトルクメン人、アッシリア人等。北部のクルド自治区は国内で最も治安が安定しているそう。クルド人はイラン・イラク戦争末期の88年、イランと通じているという疑いによりフセイン元大統領により毒ガス攻撃を受け、約5千人の命が失われた。
その悲劇を忘れない為にとハラブジャという街には当時を再現した立体模型や壁画を展示した博物館がある。地元の人々は原爆投下で同じ悲劇を経験した日本に対して親近感を抱いており、ハラブジャは「イラクのヒロシマ」とも呼ばれているそう。

戦争が起こる前の70年代には多くの日本企業がイラクに進出していた。当時は1万人以上の日本人が住んでおり、バグダッドには約100人の生徒を有する日本人学校もあった。その後度重なる戦争により日本企業は撤退を余儀なくされたが、当時導入された日本製のプラントは稼働し続けているものも多い。

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10月21日に米国のオバマ大統領は今年中にイラクからの米軍撤退を完了させることを発表しました。

5~10年後にはイラク自身による復興・発展・自立の道が開けると思います。戦争が残した爪痕はあまりにも深いです。しかし、そこから這い上がる人間の力を信じたいです。トルコに難民として逃れてきた友人がいつか再び祖国の地を踏める日を願って…

16 Nov 2011

ハッジ

ハッジをご存知でしょうか?
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ハッジ(アラビア語:حجّ‎ ḥajj, トルコ語 hac)とは、イスラーム世界における、メッカ(マッカ)への巡礼の事を指す。五行の1つ。ヒジュラ暦第十二月であるズー=ル=ヒッジャ月(巡礼月)の8日から10日の時期を中心にメッカとその周辺地域で行われる一連の諸儀礼から構成される。

伝統的に、メッカへ巡礼する人たちは、友達・家族と、あるいは地域のモスクの主催でといった具合に、お金を節約するために集団で旅行した。いくつかの航空会社では、メッカへの巡礼者のために特別便(ハッジ・フライト)を運行している。

女性がメッカに行く際には、父親や夫、あるいは兄弟といった男性の親族と一緒にメッカに行くことを奨励されているが、サウジアラビア政府は、単身での渡航を許可している。メッカでは、ムタッウィフ (Mutawwif) と呼ばれるガイド役が、巡礼にまつわる様々な手助けをする。―wikipediaより
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太陽暦に基づいていないため毎年時期は変わりますが、今年は11月4日~9日までの期間約300万人のムスリムがサウジアラビアのメッカに巡礼に訪れたとのこと。
毎年その様子はAl jazeera等のメディアで生中継していて楽しみに見ていたのですが、今年は旅行で見れなかったためthe Atlanticが掲載している写真を紹介します。

日本では宗教が身近になかった私は、このハッジの様子を見ると宗教の求心力や神秘性にただただ圧倒させられてしまいます。。。


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Kaabaと呼ばれる黒石の周りに集まるムスリム達

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巡礼の様子を監視する警備員達。これだけの人が集まるとやはり毎年事故や死傷者が発生するそう。

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上空から見たメッカの様子。

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メッカの中心にあるKaabaを覆うシルクの布を刺繍する様子。一つひとつが細かくて非常に美しい。
ちなみにKaabaの衣替えの様子は毎年恒例になっているようです。↓




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メッカに赴くことのできないムスリムもそれぞれの地で祈りを捧げています。こちらはインドのタージマハルにて。

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同じくインドのムンバイ。インドは80%以上がヒンドゥー教徒でムスリムは13%とマイノリティだけれど、母体の人口を考えるとムスリムだけでも日本の人口を上回っています。

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こちらは雨の中のテヘラン(イラン)。

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ラホール(パキスタン)で巡回する軍。

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そしてジャカルタ(インドネシア)。

圧巻としか言えません…
サウジアラビア、一度は訪ねてみたいけどどうやら独身女性のビザ取得はかなり困難なよう…残念。。。

9 Nov 2011

未来のATM

世界の約50%以上の人々が未だに銀行サービスへのアクセスがないとされています。金融サービスは経済活動の潤滑油であり、市民にとっても日々の生活に非常に重要なものです。

今回紹介する米国のNCR社が開発したのは読み書きのできない人用のATM。

もともとはインド・ムンバイのスラムに多くの読み書きのできない住民がいるとの同社調査に基づき、インド全土での金融サービス拡大のために開発されたもの。
形状は下のとおり、ドラム缶の様な感じ。

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特徴は非接触カードリーダー、指紋認証と色分けされた預金引き出しボタン(色により金額が異なる)。もちろん文字は一切なし。

現在は米国での試験導入準備中であり、テスト後は途上国を中心に導入予定とのこと。テクノロジーの発展があらゆる特性を持った市民の生活向上に貢献している良い例ですね。

1 Nov 2011

How far can we go?

トリップアドバイザーが纏めた、日本からノンストップ直行便が就航する都市のマイル別一覧。
(見にくい方はこちらへ)

一番遠いのは、メキシコシティなんですね。2010年1月より、往路が成田~メキシコ・シティ間ノンストップ直行便として運行開始され、最短約13時間ほどで結ばれるようになったらしいです。
でも13時間ってエコノミ―は想像するだけできつい…


トリップグラフィックス ノンストップ直行便が就航する都市

30 Oct 2011

スラムには音楽と夢がある

まずはこちらをご覧ください。



ケニア・ナイロビのスラムをはじめとするアフリカ発のインディーズ音楽を、iTunes他世界400サイトで販売する音楽レーベルAMP MUSIC(アンプ・ミュージック)。
スラムの若いミュージシャンがつくる、ローカルなアフリカンヒップホップ、アフリカンポップス。

私もケニア滞在時に、アフリカ人のリズム感や歌唱力には非常に驚かされたのを覚えています。
でもまさかそれが世を世に送り出せるなんて夢にも思ってなかった…すごい!

創設者は梅本優香里さん斉藤隆祐さん
梅本さんは児童養護施設、マーケティングリサーチ会社、戦略系コンサルファーム等々を経て独立後、開発学を学びに大学院へ。
斉藤さんは日本でのサラリーマン生活後、オランダにてMBA取得、ナイロビへ向かいKochスラムの起業家のメンタリングなどのプロジェクトを運営するように。
お二人はBOPイノベーションラボにて出会い、様々な人との出会い・サポートをによってスラムから世界へ音楽を届けるという仕組みを作りあげたとのこと。すごい行動力。。。脱帽です。

尚、購入はiTunesからできるとのこと。素敵な音楽がたくさんです。ぜひ試聴してみてください。

15 Oct 2011

「ウェブ時代をゆく」

インターネットという「学習の高速道路」によってもたらされた、混沌として新しい時代。
このウェブ進化という変化の中で少しでも「見晴らしのいい場所」に立ち、チャンスを掴む為にはどのような心構えが必要なのかをテーマとした本書。
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
(2007/11/06)
梅田 望夫

商品詳細を見る


著者の梅田氏は「学歴も経歴も肩書きも人種も国籍も何もかも裸になった個の自由競争の場がネット上の知の世界に開かれた」とし、ウェブ進化が個の可能性を最大化させ一人で自由に社会を生きる可能性を開いたと指摘。
そして、時代の変わり目を生きるために重要なポイントとして「古い価値観」に過剰適応しないこと、そして自分の「志」を核として自発的で能動的な「新しい強さ」を身にまとうことをあげています。

海外に出てから特に意識するようになった「働き方」。
日本の大企業に一度入ると、毎日のルーティーンをこなし流れに乗って行けばリストラもないしで将来安泰。その代わり、外の世界で戦える人材には育たず井の中の蛙で終わってしまう。
勿論、そこに価値観を見出せる人はそれがベストだと思う。でも(日本という国そのものだけでなく)日本企業さえも新興国に経済力・競争力で追い抜かれていく状況下、個人としてどう生きるか(=世界の中でどう自分を差別化しキャリアを築いていくか)を考えることは非常に重要だと思う。

そして、その際にポイントとなるのがインターネット。自らの「好き」という志向性を体現するためのインフラとしてウェブを活用することがいかに重要か、著者は強調している。
(余談:シリコンバレーでベンチャーキャピタルを設立した彼が日米の学生を比較し、「米国の若者は力がなくてもやたらと自信がある一方、日本の若者は力があるのに自信がなさすぎる」と指摘したのは的確。)

変化の激しい時代を生きる(生きていかなければならない)20代にとって、非常に示唆的な一冊でした。

7 Oct 2011

あれから10年

2001年9月11日の同時多発テロ後、ビンラディン及びアルカイダの引き渡しを拒否したタリバン政権に対し、NATO軍が攻撃を開始してからちょうど10年が経ちました。(詳細はアフガニスタン紛争へ。)

今年5月2日にパキスタンにてビンラディン氏の殺害が発表されたものの、アフガニスタンの治安は全く改善していません。

人間はかくも愚かで弱い存在です。一方で、喜びと愛情を分け合える素晴らしい側面も持っています。
そんなことを考えさせられる、1枚の写真を紹介します。(元の記事はこちら


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戦争とは何なのでしょうか?

デモクラシーとは何なのでしょうか?

同じ地球に生きるものとして、向き合い続けなければならない問いです。

Think Different

昨日の投稿に関連し、素敵な動画を見つけたので紹介します。
"Think different"のCMです。

Here's to the crazy ones. The misfits. The rebels. The troublemakers. 
The round pegs in the square holes. The ones who see things differently. 
They're not fond of rules, and they have no respect for the status quo.
You can quote them, disagree with them, glorify and vilify them. 
About the only thing you can't do is ignore them because they change things. 
They push the human race forward. 
And while some may see them as crazy, we see genius. 
Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.


<邦訳>
クレイジーなやつらがいる。 周囲の環境に適さない者、反逆する者、ごたごたを起こす者たち。
四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る者たち。
彼らは規則を嫌い、 現状なんか無視する。
彼らに心を打たれたり、反対したり、賞賛したり、けなしたりすることはできる。
でも一つだけできないのは、彼らを無視すること。 なぜなら彼らは物事を変えたから。
彼らは人間を進化させたのだ。 
そして彼らはクレージーと言うやつらもいるが、我々は彼らを天才だと思う。
なぜなら、自分が世界を変えられると本気で信じてるやつこそが本当に世界を変えているのだからね。

6 Oct 2011

"The Magician"

あえてThe Economistと同じタイトルにしてみました。

10月5日、Apple社共同創設者の一人であり、刺激的な製品で世界中を魅了してきたSteve Jobs氏がご逝去されました。
カリスマ、独裁者等々、彼の型破りなビジネススタイルや言動に対しては賛否両論ありましたが、彼が発信してきたメッセージは強く心に響いたのを覚えています。Stanford大学でのスピーチはあまりにも有名ですが、Slideshareにも素敵なコンテンツがあったのでご紹介。

iMentor Steve Jobs
View more presentations from Coach Bay


①Follow your heart - やりたいことをやる 

"Your work is going to fill a large part of your life, and the only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work. And the only way to do great work is to love what you do. If you haven't found it yet, keep looking. Don't settle. 
仕事というのは、あなたの人生の大半をしめるものであり、仕事で満足を得る唯一の方法はあなたが素晴らしいと思える仕事をすることだ。そして素晴らしい仕事をするための唯一の方法は、あなたの仕事を愛することだ。もしまだ見つかっていなかったとしても決してそれに甘んじず、探し続けることだ。" 

②Make a dent in the universe - 偉大なことを成し遂げる 

"Being the richest man in the cemetery doesn’t matter to me … Going to bed at night saying we’ve done something wonderful… that’s what matters to me.
死んだ後に大富豪になることに興味はない。ベッドで眠るときに素晴らしいことを成し遂げた、と言えることが私にとって意味のあることだ。" 

③Thinks different - 異質であれ 

"Kick start your brain. New ideas come from watching something, talk to people, experimenting, asking questions and getting out of the office!
脳みそをフル回転させろ。新しいアイデアは何かを観察することや人と話すこと、実験、質問をすること、そしてオフィスから出ることから生まれる!" 

④Sell Dreams, Not Product - 製品ではなく、夢を売ろう 

"Your customers dream of a happier and better life. Don't move products. Enrich lives. - 顧客はより幸せでよりよい人生を夢見ている。製品で感動させるのではなく、彼らの人生を豊かにするのだ。" 

⑤Make products for yourself - 自分のための製品をつくろう 

"We think Mac will sell zillions, but we didn't build the Mac for anybody else. We build it for ourselves. We were the group of people who were going to judge whether it was great or not. We weren't going to go out and do market research. We just wanted to build the best thing we could build.
Macの大ヒットは間違いない。しかし、私たちはMacを彼らのために作ったのではなく、私たちのために作ったのである。私たちは素晴らしいかいなかが判断基準の組織であり、マーケットリサーチなどしない。私たちはただ私たちのできる最も素晴らしいものを作りたかっただけなのだ。" 

⑥Say No to 1,000 things - 無駄なことはするな 

"It's only by saying no that you can concentrate on the things that are really important.
重要なことに集中する唯一の方法は、Noということだ。" 

⑦Keep it simple - シンプルであれ 

"That's been one of my mantras -focus and simplicity. Simple can be harder than complex. You have to work hard to get your thinking clean and simple. But it's worth it in the end because once you get there, you can move mountains.
集中することとシンプルであることは私の信念である。シンプルであることは複雑であることよりも難しい。思考を整理し、シンプルになるまで考えぬかなければならない。しかし、それにはものすごい価値がある。もし、それを達成することができれば、山をも動かせる。" 

⑧Go for Excellence - 卓越せよ 

"Be a yardstick of quality. Some people aren't used to an environment where excellence is expected. - 
質を担保する存在となれ。中には、高い質を求められる環境に慣れていないものもいる。" 

⑨Break the rules - ルールに囚われるな 

"Here's to the crazy ones. The misfits. The rebels. The troublemakers. The round pegs in the square holes... The ones who see things differently. They're not fond of rules... because the ones who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.
クレイジーな人たちがいる。 反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る人たち。彼らは規則を嫌う。 なぜなら、彼らは自分が世界を変えられると本気で信じていて、本当に世界を変えているのだから" 

⑩You only live once - 人生は一度っきり 

"'If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?' And whenever the answer has been 'No' for too many days in a row, I know I need to change something.
もし今日が人生最後の日だとして、今日やろうとしていることをやりたいかと自らに問いてみたときに、"No"が何日も続くようであれば、何かを変えなければならない。" 

最後にもう一つ、大好きなフレーズを。

"Follow Your Heart, Don't Live Someone Else's Life"

RIP.

サムライバックパッカー

昨日、世界一周中の太田英基さんにお会いしました。
太田さんは中央大学在学中の2005年に、学生向けの無料コピーサービス『タダコピ』を展開する株式会社オーシャナイズを創業。同社の取締役を退任された後、現在は世界を一周するサムライバックパッカープロジェクトを敢行中です。


このプロジェクトの目的は、旅を通じ海外で活躍する日本人(サムライ)を取材、彼らの働き方を発信することにより日本の若者へ“グローバルな生き方”に対する気づきを与えるというもの。(詳しくはこちら
また、彼はなるべくカウチサーフィンを使い、現地の人や他のバックパッカーと交流しながら、日本や世界で起きている問題に対する自分の考えをコラム発信しています。

実際に彼にお会いして感じたことは、心底明るい方だという事。

海外に一人で出ていき、現地で働く人(それも日本企業の駐在員ではなく、起業している人や外国機関やNGOに勤めている人)を人づてに見つけ、取材を申し込むというのは相当根気のいる仕事なはず。実際、なかなか見つからない国もあるみたい。
これって、本当に人に会うのが好きで根明な人にしかできないんだろうなぁと思う。彼にはそういう意味での突破力というか、人を惹きつける天性の才能を感じました。

また、このプロジェクトを成り立たせているのがSocial Mediaの力。彼はFacebookやTwitter

(@mohideki)で最新情報を常に発信しており、ここから次の取材者を受けることも多いそう。


彼と話していて、また彼の紹介するサムライ達のストーリーを読んで思ったのは月並みながら、何かを成し遂げるのに不可能なことなんて何もないということ。多くの場合は自分が不可能にするための理由探しをしているだけ。
私も海外に一人で出ていき、色んな人に出会い、様々な生き方や考え方に出会ってきましたが、改めて自分のやりたいことや歩みたい人生の方向について再考させられました。(ちなみに一番のお気に入りはこの方の話。南米に行きたくなります。)

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最後に、ふと思い出した名言を。

Anyone who has never made a mistake has never tried anything new.―Albert Einstein
                               
(失敗をしたことがない者は、
何も新しいことに挑戦したことがない。―アルバート・アインシュタイン)
                                




24 Sept 2011

Difference, Difference, Difference...

外国人との付き合いが増えるにつれ考えるのが、バックグラウンドが異なる人とどうコミュニケートするか、ということ。これについてふむふむ、と思う記事があったのでご紹介。

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2011年9月17日付週刊東洋経済に掲載の、北川達夫「わかりあえない時代の対話力入門」第115回“対話か破壊させるとき「同じ」ことの危険性”にて、北川氏は対話を破壊する要因として以下2点を挙げています。

①同じなのに違うこと
根本的に「違う」よりも、大体「同じ」ほうが、厄介。なぜなら相手が自分と「ほぼ同じ」だと「わかりあえる」ような気がしてしまう為、少しでもわかりあえないとひどく裏切られた気になってしまうから。

これ、非常に理解できます。外国人と話す時は「わかりあえない」ことを前提にしており、多少の誤解は気にならない。一方、日本人とのコミュニケーションでは少しでもわかりあえないと非常に違和感が生じる(相手側に。私はあまり気にしないけれど…。これはコミュニケーションのベースとしての「協調・共感」に重きを置く人ほど、この傾向は強い。例えば、周りのみんながカレーを頼んだら迷わずカレーを頼む人など。)

②違うのに同じこと
「違い」を知ることは必要だが、完全に「同じ」になってはいけない。さもないと強烈な嫌悪感に遭遇することになる、とのこと。

例えば、外国人が日本に住む場合、日本文化に関心を示せば日本社会では受け入れられ易いが、一方で日本人に同化(特に気持ちだけ)してしまうと、相手に嫌悪感を与える。よそ者としての分をわきまえていることが重要。

これは実感したことがないので、いまいちピンとはこないけど、受け入れる側の問題なんだろうなぁ。特に日本人のように文化や人種、言葉の「違う」ものに慣れていない場合は、上記のような心構えが必要かもしれない。重要なのは、自分が相手と「違う」ことをきちんと認識した上で、「同じ」部分を探し(もしくは作り)両者のバランスを保ちながら対話を重ねていくことなんだろう。

3 Sept 2011

Favorite Scenery

毎朝通勤時に見る、世界遺産・イスタンブール歴史地区の風景。

左のアヤソフィア(由来はギリシア語のハギア・ソフィア/聖なる叡智の意)はキリスト教の大聖堂として360年に建立。焼失と再建を繰り返しながらも、東ローマ帝国時代、正教会第一の格式を誇っていた。1453年、オスマン帝国がコンスタンティノープル(現イスタンブール)を占拠すると、メフメト2世はこの大聖堂をモスクへ転換。十字架を取り外し、ミフラーブ(メッカの方向を示すくぼみ)・4本のミナレット※を加えた。キリスト教からイスラム教への移り変わりが分かる、世界でも稀有な文化遺産。

※モスクに付属する塔。一日5回の礼拝時刻の告知を行うのに使用される。現在はマイクとスピーカーを使っているけれど、昔は人が塔に登り祈祷者に呼びかけていたとのこと。

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右のスルタンアフメット・モスクは、オスマン帝国第14代のスルタン・アフメット1世によって1609年~1616年の7年と驚くべき短さで建立(通常は数十~百年かかる)。6本のミナレット、および内部の青を基調としたタイルが特徴的であり、世界で一番美しいモスクとも称される。

夏の間はライトアップも。

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夜、家から見えるボスポラス大橋。夏は花火も見える。

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こんな素敵な街に住んでたら、東京には戻れないなぁ…と思う日々。。。