30 Jun 2011

English

商社に入って割と衝撃的だったのが、社員の英語の下手さ。

海外に何年も駐在していて、読み書き共に文章はすらすら出てくるものの、発音がまるで日本人英語だったり語彙が非常に稚拙。原因はなんだろうと考えてみました。

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①発音を矯正する機会(&意欲)がない
これは完全に日本の英語教育が原因だと思います。通常英語の学習を開始する中学校・高校で、ネイティブ並みの英会話力がある先生はほとんどいないと思います。また、帰国子女などはインターナショナルスクールや帰国生用クラスなどに集まりがちなため、一般の生徒がきれいな発音に触れる機会が少なく、よって日本人の話す日本人英語がしみ込んでしまうわけです。


勿論、発音については「伝わればいいじゃん」という意見も多く、確かにそれも一理あると思います。しかし、これだけ英語が世界のスタンダードになっており、かつビジネスの場で相手と対等に渡り合うためには、少なくとも
ある程度の基準に達するまでは発音矯正のため努力すべきだと思います。


実際、インド英語や日本人英語を揶揄して見下すネイティブもいますし、、、


②英語のメディアに触れる機会が少ない
日本に入ってくる情報はほぼ全て日本語です。インターネットや流通網の発達により、外国語メディアの量も増えてきたものの、能動的に追求しない限り残念ながらそれらに触れる機会はありません。
少なくとも私の周り(上司)でCNN、Wallstreet JournalやThe Economistなど英語で発信される一流のメディアに(内容如何ではなく、世界のトップやエグゼクティブが目を通しているという意味で)日常的に目を通している人はいない。。。
そのため、彼らの英語は非常に語彙の少なく限られた世界でしか通用しない“商社エイゴ”になっている…。

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よく言われているように、日本にいるとあ・うんの呼吸や以心伝心など、自分から発信しなくても相手に物事が伝わるということに慣れてしまいます。勿論それはそれで楽だし素晴らしいことだと思います。
しかし、そのため外の世界に出て行った時、自分が発信する手段(=言葉の選び方・話し方等)に対して無頓着になり易い。

アジアを中心とした新興国の台頭により、日本人であることのバリューが薄れている状況下、個人として世界で渡り合っていくためにはきちんとした英語はやっぱり必要だよなぁ…と思う今日この頃です。