23 Feb 2012

Why?から始まるリーダーシップ

マーケティング・コンサルタントであるSimon Sinek氏によるTED動画”How Great Leaders Inspire Action"がとても良い内容だったのでご紹介。
人間の動機構造を説明した、彼の「ゴールデン・サークル理論」は日々の消費行動から社会運動まで幅広い領域の活動にあてはめられます。


この理論を構成する要素は3つ。
1. WHY?:目的、信条
2. HOW?:効果、使途
3. WHAT?:モノ、行動


一番重要なのは勿論1のWHY?。これは、裏を返せば人々が抱えている課題(例えば、人権の平等を実現したい、クールな音楽プレイヤーが欲しい)を指します。


例えばあるメーカーが新製品を紹介する時、一般的には3→2の順で説明がなされることが多いけれど、それでは消費者の心を直感的に掴むことは難しい(ex.最新のカメラができました→たくさんの機能が付いて小型・軽量!)
一方、彼が引合に出すApple製品の場合、商品の紹介は1→2→3の順でなされる。この方法はAppleの信念・価値観が顧客のfeelingを捉えるのに役立つ。(ex.私たちは現状を打破するため新たな発想が必要だと信じる→その為には新しいデザインで使いやすい製品が必要→iPhoneという製品を作り上げました!) 


この考えは、ひいてはリーダーとは何か?という問いにつながります。即ち、リーダーシップとは権力や地位ではなく、人々をInspireすること、人々に自分の信念に基づき行動したいと思わせるような素質を意味するとのこと。


その意味では、リーダーとは必ずしも大きな何かを成し遂げることを必要としないのかと思います。例えどんな小さなことに対しても、自分の価値観を信じ、行動を起こし、他者を巻き込み、何らかの良い結果やインパクトを与えることがリーダーの役割なのだと思います。