5 May 2012

「Biutiful」

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、ハビエル・バルデム主演の「Biutiful」を鑑賞。
同監督はアモーレス・ペロス、21グラム、バベル等でも有名。
ハビエルはスペインを代表する男優で、ペネロペ・クルスの旦那さん。彼の作品は実在の全身不随の男性を描いた「海を飛ぶ夢」が一番だったけれど、本作でも本当に力強く、濃い演技をしていた。



ストーリーの主軸は、末期がんを宣告された男が子供たちとの時間を過ごすというもの。一見在り来たりになりそうなこの内容に、男の商売やそれに関わる人々(中国人移民による偽商品製造、アフリカ人移民による違法販売などなど)の生き様が生々しく描かれている。

そしてこの違法商売は実際に世界各地で起きている問題であり、その裏側にある一人一人の人生を想像すると本当に心が痛くなった。

根底にあるのはやはり貧困や失業であり、彼らの違法行為を追及する前にその根本を断ち切るような支援が必要になるのだと強く実感させられた映画でした。