21 May 2012

トルコと不法移民

トルコの大衆紙Today's ZAMANによると、これまで欧州への不法移民の経由地であったトルコが、彼らの最終目的地になりつつあるとのこと。



トルコ当局にて纏められたレポートによると
・2009年約27,000人であった不法移民の検挙件数は2011年には35,000人以上に増加
・約80%は男性で大半は19~25歳。
・4人に1人は読み書きができず、多くは現在建設業に従事。
・移住理由の70%以上は生活の糧を得るため、他には戦争、政治的理由など
・85%以上の不法移民が人身売買組織の助けを得て不法入国している
・2001~2010年、人身売買により検挙された9,000人以上がトルコ出身であり、その他にイラク、イラン、パキスタン、アフガニスタンが続く
・2011年、人身売買を通じて発生した利益は3億ドル以上

記事にて指摘されているように、不法移民は人道的・経済的問題を喚起するだけでなく、トルコのEU加盟交渉にも影響を与えかねません。欧米と中東の橋渡し役としてリーダーシップを獲得したいトルコ政府が今後どのような対応を取るかが注目されています。